蛾 : てら…こわす。~怖い話まとめちゃんねる~
怖い話まとめ☆てらこわす


うちの地域では俺の母親が子供の頃あたりまで
男の子でも女の子でも3~4歳くらいになると必ずあやとりを覚えさせられた。
技は一種類だけで「蛾」と呼ばれるもの。
これはけっこう複雑な取りかたをするが
素早くできるようになるまで何度もくり返し練習させられたそうだ。

今は産業としては成り立たなくなっているが、ここいらは昔は養蚕が盛んで
集落の裏の山(四百mほど)のなかほどに「蚕霊塔」と呼ばれる供養塔がある。
こういう供養塔は明治以降、製紙工場の近くに作られたのが多いが
裏山のはかなり古い時代のものらしい。

この山一帯には「ヨシユキ様」という妖異が棲んでいて
それは大きなカイコガの姿をしているという。
ただし普通の人間の目には見えない。
この山に子どもが入るときには必ず一本の紐を持たせられる。
母親の場合は白い毛糸の紐で、わざと切れやすいように傷がつけてある。

なぜそんなことをするかと言えば
山中では「ヨシユキ様」に祟られることがある。
背中に重しがのったようになってかたわらの藪に突っ伏してしまうことがあったら
それは「ヨシユキ様」が後ろにのっているせいだという。
こうなるともう声もたてられない。
ばさばさというはばたきの音が聞こえてきてだんだんと気が遠くなっていく。

そうなったら意識があるうちに素早くあやを取って蛾をつくる。
その形のまま力を込めてプツンと紐を切ると「ヨシユキ様」は離れていくらしい。
子どもだけの場合は、これ以外に逃れる方法はなく
寒い季節だと藪の中で発見されずに死んでしまう例もあったという。

この「ヨシユキ様」というのは、郷土史などでは南北朝の頃の南朝の皇子で
戦乱の際に自害した悲運の皇族と書かれている。
それが妖異となって山中をさまよっているということらしいが
その方がなぜカイコガの姿とされているのかはよくわかっていない。
おそらく歴史の中で埋もれた話があるのだと思われる。



【引用元:土着信仰や風習に関する怖い話貼ってけ。

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この記事へのコメント

  1. 怖い名無しさん 2014年01月23日 12:36:21

    蛾恐怖症の自分にとっては恐ろしい話だ…
  2. 怖い名無しさん 2014年02月03日 21:14:20

    岡山に住んでた知人の話し
    町中で蝶紋のついた大きな蔵を見かけた
    そのまま見てたらその紋の蝶が壁から離れて飛んでいった
    蔵の大きさと距離を考えると相当大きな蝶、おそらくは蛾だったに違いない

    オカルトではないけど巨虫こええ、的な話し
  3. ビッパー 2014年02月09日 02:25:24

    ヒロユキ様じゃないのか…
  4. 怖い名無しさん 2014年10月12日 20:59:19

    2ちゃんのオカルト話に共通する話だが、ほんと、日本じゃなく自分の国でやってくれって話が多すぎる。
  5. 怖い名無しさん 2015年10月11日 20:22:56

    日本にも南北朝時代あるんだけど?
  6. 怖い名無しさん 2017年06月14日 21:08:41

    恐らくはヨシユキ様というのは蛾紋の家の皇子だったのでしょうね。
    広く領地を養蚕にて納め、栄えておりましたが戦乱のおりに逃亡先の自領地の村に逃げ込んだ所、村人に騙され自害する羽目になってしまったのでしょう。

    皇子は蚕に姿を変えている時は妖力を発しますが、蚕の象徴ともいえる糸にてその姿を模し、その糸を断ち切られると妖力も作用させる事が出来なくなるのですね。

    激しく祟りまくる事も出来ない心優しい本来の皇子。
    供養塔のみならず、お祀りする神社さんでもあったら人を殺める行為も納まって下さると思います。


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