地元の不老不死の人の話 : てら…こわす。~怖い話まとめちゃんねる~
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地元の不老不死の人の話


大した話じゃないと思うんだけど
地元で伝わる不老不死の人の話を少ししてみます。

その不老不死の人はフーライさんって言うんだけど
風来坊からきてるらしい。

フーライさんの話を聞いたのは、幼稚園に通ってた頃。
ひいばあちゃんが亡くなる時にその話をきかせてくれた。

ひいばあちゃんは亡くなる直前まで元気でピンピンしてた。
でも、亡くなる一週間くらい前からか、もうすぐ自分は死ぬんだと家族に言っていた。

だからと言って元気がなくなったり寝たきりかって言えばそんなことはなくて
それまで通りピンピンしてた。

ひいばあちゃんの部屋に弟と二人で呼ばれて行ったら
ひいばあちゃんは、ふーらい様にまた会いたいと言い出した。
フーライ様って誰?って聞くと
フーライ様は不老不死の人だと教えてくれた。

ひいばあちゃんが小さいころに会ったことがあって、
たまに地元に帰ってきてはもてなしを受けていたらしい。
ひいばあちゃんが会った時のフーライ様は30歳くらいの外見だったよう
それからひいばあちゃんはフーライ様について話し始めた

フーライ様は、もともとその地に住むアイヌ人らしい。
本当の名前はもう誰も知らないみたいで本人に聞いても、
風来坊とでも呼んで下さいとしか言わないらしく、
それでフーライ様になったらしい。

あとは、聞いた話だから本当かはわからないけど続けます。

フーライ様は元々、普通の人だったらしい。
ある時、集落の付近になぜかクマがたくさん集まってきたことがあった。
このままじゃ、いつか襲い掛かってくるかもしれないけど
アイヌ的に、クマってのは神様みたいなもんだからどうにもできない。
イヨマンテっていう儀式だかお祭りではクマを食べたりするらしいんだけど
その時期でもないし、困ったなって時に
ついにクマが集落の女性を襲って食べてしまったらしい。

その女性っていうのがフーライ様のお母さんだったらしい。
それでフーライ様はそれまでの温厚な性格からは想像できない程怒り狂ったらしい。
そのまま山に入っていったフーライ様は数週間戻ってこなかった。

で、フーライ様が戻ってきた時、女性を食べたクマを殺して毛皮だとかを持ってきた。
敵討ちなのはそうなんだけどクマってのは神様だから集落の人から大バッシングを食らった。

神様の祟りを恐れた人たちが
フーライ様を縛り上げて、生贄にするために山の中に放置した。

案の定、クマがフーライ様の周りに来て
襲いかかってきたところで、フーライ様は諦めてしまった。
でも、そのクマはフーライ様を食べないで、話しかけてきた。

「お前には、死ぬよりも苦しい罰を与える」

って言って、そのクマはフーライ様を縛っていた縄を噛みちぎって立ち去ったらしい。
それから、フーライ様は自分の集落に戻ったんだけど
そこでは、やっぱり集落の人にボロクソ言われて
弁明の余地なく、フーライ様はその地を去ることにした。

それからフーライ様は、各地を渡り歩いては色んなことを勉強して
何十年かに一回、その地に戻ってきては新しい技術だとかを伝えてきたらしい。
その時はもちろん身分を隠していたようで
最初のうちは、大人はみんな自分のことを知っているから
子供とかにこっそりやり方とかを教えていたらしい。

ここまでが聞いた話です

それから長い間、そういうことが続いて、
ひいばあちゃんが子供の頃に来てからはフーライ様はまだ戻ってきてなかった。
結局、ひいばあちゃんが生きてる間にフーライ様は来なかった。

ちょっと時間は進んで、私が小学生の時

私の地元では、お盆の時期からは山に入っちゃいけないって言われてた。
その時期は、山が一番力を使う時期だから
山に入ってしまうと、山に吸収されて戻って来られなくなるかららしい。
まぁ、実際はクマが冬眠に向けて食べ盛りだから危ないってことだと思う。

ほんの肝試し的な感じで仲の良かった友達とで山に入ったことがあった。

その辺になってる桑の実とかコクワとか食べながら
全然大したことないじゃんwwwwwwwwwwwwwwwwwwww
とか余裕こいて歩いてた。

ちょっと開けたところでひとしきり遊んで
そろそろ帰ろうかってなって異変に気づいた。
さっきまで見えていた麓の家とかが見えなくなってた。
暗いわけじゃないのに、木しかなくなってた。

山と下る方向にいくら歩いても出られなくて
もうみんな泣きながら歩いてた。
最終的に、もう歩くのをやめてみんなで座り込んで泣いてた。
帰れなくなって、夜になったらクマに食べられてしまうって。

そうしてから10分も経たないうちに、近くで草が揺れる音がした。
みんな一瞬静まり返ってそっちを見た。
近づいてくる音はするけど草も揺れないし姿も見えない。
もうみんな怖すぎて声もでなかった。
ちな私はもらしてた。

そしたら、音がしてたのとは違う方から大きい影が出てきて
「ほら、お前ら何しとる」
って話しかけてきた。

その影は大きくて、ほぼクマだった。
毛むくじゃらで大きくて、クマそのものに見えた。

でもよく見てみると、人の顔をしていて
ヒゲとか眉毛とか毛がすごい、大きい男の人だった。

その人に連れられて歩いて行くと、なんとはなく山を出られて
もう山に入るなと叱られた。

みんなそのままそこで別れて帰宅したんだけど
その大男はすぐに山に戻って行ってた。

それを帰ってから親に話すと
山に入ったことは怒られたには怒られたんだけど
それより、その男の方に興味が行っていて
フーライ様じゃないのか!?って言って
どこかに電話してじいちゃんと父さんは二人で慌てて出かけていった。
ばあちゃんは、怖かったなぁとか、フーライ様が助けてくれたから
今度あったらお礼言わないとねとか言ってた。

結局、じいちゃんと父さんは数時間後に戻ってきて
ばあちゃんと母さんと4人でちょっと話をして
母さんを残して、3人は公民館に出かけていった。
なんでも、フーライ様を迎える準備をしに行くらしい。

母さんは残って、私と弟を寝かしつけて
それから向かったようだった。

それから、一週間くらい昼夜問わず公民館で宴会が開かれた。
昼間は仕事があるから全員ではないけど
必ず何人かはいるようにして料理も切らさないで
いつフーライ様が来てもいいようにしてたらしい。
私たちも、学校帰りに寄って料理を食べたりした。

その時、フーライ様が来たのかは覚えてないけど
なんか近所中がとても賑わってた記憶がある。

中途半端かもしれないけど
これで一応終わりです。



【引用元:地元の不老不死の人の話

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この記事へのコメント

  1. 怖い名無しさん 2014年02月12日 23:02:11

    フーライ様は子供に地味に新技術をアピールした結果人気者になれたわけだ
  2. 名無しさん 2014年02月13日 11:05:17

    蟲師の「重い実」の話、思い出した。
  3. 怖い名無しさん 2014年04月19日 17:05:52

    いいな、こういう習慣って続いてほしい
  4. 怖い名無しさん 2014年07月20日 22:03:32

    ※2
    私も蟲師の話を思い出した。
    他の土地にも似たような伝承あるのかな。
  5. 学者気取り 2015年05月11日 23:09:41

    民俗学的に興味有りますね、アイヌ世界における稀人信仰的な譚のひとつ何でしょうね。


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